2007.9.30 描く
いくつか空いた穴を、違う所から持ってきて埋め合わせたつもりになっていたけど。形も違うし、大きさも違う。その前にむしろ穴なんて空いてなかった事に気づく。
綺麗な言葉を並べて、楽しい言葉を繋いで、まるでそこにあるかのように気持ちをつくる。そんな事は、嘘っぱちなんだと顔を背けていたけど作った気持ちが笑いかけてくる。
生まれて見つけた最初の色、まぶたで塞がれた黒。まぶたが開いて最初に見つめる色、母親の目の奥の黒。心にくっついた目で感じた二つの黒。温もりの色。
どこに向かって歩いているのか、歩いていたのか。考えれば考える程、空は広がり風が吹いて雲は流れる。雨が降って川が遊び大地が潤う。くしゃみして鼻かんであくびして眠りにつく。
あるがままにそこにあって、なすがままにそこにいる。なされるがままじゃなくて、なすがままで。
ペン